死んだ乳酸菌も…

コレステロール低減作用

日本は世界の中でも最も長寿国なり、高齢化社会を迎えることになりました。その長寿国の死因の

1位はがん、第2位は脳卒中、第3位は心臓病となっています。

 心臓病の死亡要因の第1位は冠状動脈硬による虚血性心疾患でその危険因子は高コレステロールによるものです。

それ故、コレステロールの低減が求められている所以でもあります。
冠状動脈硬心臓病(CHD)は自覚症状を伴わないで

30
年〜40年の長い期間に除々に進行する心臓疾患です。CHDの症状が進行してくると、動脈に繊維塊が

形成され血管を細くさせ、血流の円滑さを低下させ結果的に血圧を上昇させる。さらに、血管が完全に塞

がる事態が心臓内で起こると、心筋内での血流が止まり、その部分の筋肉の壊死が誘発されます。それに

伴って、血管も脆弱になり、血圧の上昇により血管が破裂する事態が惹起され、死を招くと説明されてい

ます。
CHDの発病原因には遺伝説、老化説、環境説の三つが挙げられている。前二者に対しては防御が不可

能でありますが、環境要因による発病に対しては対応が可能であります。この
20年間来、食事、喫煙、運動

量の多寡、ストレスなどが生活習慣病の原因になっており、特に「食物摂取によって体内に蓄積される脂肪」

CHDの最大原因の一つと言われています。食物による脂肪の多量摂取は飽和脂肪酸やコレステロールの摂

りすぎとなり、結果的に血清中の総コレステロールや低密度リポタンタク質
(LDL)の量が高まり、CHDに陥

るリスクが高くなります。
乳酸菌による低減作用についても検討がなされ、Lb. acidophilus の株の中には血清

コレステロール低減作用をもっており、それらの株は消化管でコレステロールに直接作用して、血清コレステ

ロールの低減を導いていることが判明しています。
斎 藤 衛 郎(国立健康・栄養研究所、食品科学部)

らは
Lb. acidophilus TMV 0330Lb. acidophilus TMC0343Lb. casei TMC 0401 および Lb. casei

TMC 0409
の菌体にコレステロール低下作用を認めています。